地震雲や大地の変形により微弱が電磁波が出るなどの情報は断片的に広まっている物の、具体的な体験談はあまり見かけない。下記の体験談は読売新聞・大阪本社が取材した3,000人の証言などからまとめあげた書籍「阪神大震災」によるもの。
1月16日 午前10時
東明石浦漁協「砂川 義雄」さん
タコ釣りをしていると、産卵期でも無いのにオスとメスのタコが抱き合うようにして、同じタコつぼに入るのを見て、「50年の漁師生活でも初めての出来事」とした。
1月16日 午後3時30分
神戸市須磨区 須磨海浜水族園「滝 導博」さん
イルカトレーナーでもある滝さんは3頭のイルカにスタンバイさせ、水面に立ちつつ胸びれを振って挨拶するように合図を送ったが、3頭のうち1頭のメスイルカがソワソワして落ち着かない。演技も全くせず、観客に水を掛ける有様で、水から逃げて滝さんへすり寄るようにプールサイドへ乗り上げる。結局、25分間のショーは混乱に終始し、「イルカショー始まって以来の不可解なイルカの行動」を目撃。
震災1週間ほど前
淡路島北淡町 カントリーメイツ牧場 「上野勝生」さん(支配人)
和牛100頭・ラクダ・ヤギ・シカ・羊などの200種類の動物を飼育する観光牧場。倉庫の保管する飼料を狙ってネズミが近寄り、フンの後始末が大変で、一週間に一度掃除するとちりとり山盛り2杯になったという。恐らく、飼料搬送時にこぼれた物もあって駆除に手をこまねいていたようだ。だが、震災1週間前、「フンが殆ど無く、ネズミの姿が無かった」。
この他、ムクドリの大群が木々で叫び声を上げ続けたり、神戸市東灘区では夜間に犬・猫が鳴き続けていたという。震災前夜のこの日、午後6時28分、神戸で震度1の地震があった。