5年間の長期保存、調理不要でそのまま食べられる自立性、缶の為に破損しにくい、温度変化などでも変質しにくい、といったメリットはあるカンパン(乾パン)。夏場でも腐りにくい為に支援物資としても取り扱いやすい一品。

しかしながら、いざ備蓄して食べてみると硬めで食べるほど喉が渇いてきてしまう。高齢者になると、噛みつぶす力、唾液が出る量にもよりますが食べるのがだんだん困難になってきます。含水量が少ない為に長期保存が可能になるものの、逆にそれが一つのデメリットにもなってきます(※貴重な食料としてのメリットのほうが大きいですが)。

レトルト食品、乾物、アルファ米(水で炊飯可能になっている保存用の米飯)などは日常でも使えて長期保存が出来、賞味期限を確認しながら順番に使って順次補充をしていけば保存食を一定品質・一定在庫を維持できます。チョコレート類は被災時のストレス軽減や、カロリーも高い為に普段から多めに買っておくと何か と役に立ちます。

この他、缶詰も保存食としては代表的。ポリ袋に移してカイロや湯煎で温めて食べてみるのも良いのですが、肉に含まれる脂の融点はそれぞれ異なります。

日本獣医畜産大学畜産食品工学科肉学教室 平野正男 氏の「肉の常識」によれば、

・牛脂 40~50℃
・豚脂 33~46℃
・馬脂 30~43℃
・鶏脂 30~32℃
・コーン油がマイナス18~マイナス10℃
・魚油は常温で溶ける

とありました。肉の選び方でも冷食しやすい物と、そうでない物があります。普段の食事で経験的に把握している方も多いかと思いますが、牛カルビの缶詰よりも焼き鳥の缶詰のほうが冷食はしやすいという感じになります。牛肉のほうが食べ応えがある・・・という場合は相応に温めておかないと美味しさも半減してしまう事を覚えておくと良いでしょう。

在庫の目安は地域や世帯によって、またリスクの取り方などでバラついてくるとは思いますが可能であれば1週間以降を考えておきたいところです。阪神大震災以前は地震による被害に注目していたため、食料や飲料水の在庫は数日程度を目安に・・・という雰囲気がありましたが、東日本大震災のケースも踏まえると行政の災害支援は阪神大震災よりも遅れるため、各世帯の在庫は積み増す必要性が出てきそうです。