破傷風(はしょうふう)とは土壌中など酸素が少ない状態を好む細菌の一種で、この細菌が傷口などから体内へ侵入、3~21日の潜伏期間を経て強力な毒素を作りだして発症。

症状は
・口が開かない
・食べにくい、飲み込みにくい
・筋肉の硬直
・会話困難、呼吸困難
・全身が反り返る
・歩行困難

といったもので、特に初期症状として表情筋麻痺による「口が開かない」「食べ物が飲み込みにくい」のような障害が起きやすいとのこと。麻痺系なので呼吸系に影響がでると呼吸ができなくなり、死亡の危険性がある感染症です。治療法はあるものの、既に体内で作りだされた毒素の除去が間に合わないケースがあるので、大きな病院での対応が必要とのこと。

この破傷風菌はどこにでもいるような細菌ですが、特に古い家屋の残骸やヤブ、竹林、沼などでは特に警戒するように教えられた事があります。東日本大震災でいえば、津波で家屋や土壌をかき回されたので、被災地では破傷風の感染リスクが高まったものと見られています。もし、ケガをした場合には綺麗な流水で傷口を洗浄する必要があります(放置すれば破傷風菌の侵入量以外にも他の雑菌も一緒に侵入しやすくなります)。

救いなのは破傷風に対するワクチン「トキソイドワクチン」があるとのこと。ただし、生涯効果が続くわけではなく10年程度で追加の予防接種が必要となります。予防接種の費用は2,000~3,000円ですので、是非実施しておきましょう。被災すると救助活動、避難生活、インフラの不整備、などからケガをしてしまってからでは対応が後手となり、最悪、病院にたどり着けないような事態も考えられます。

参考リンク:

国立感染症研究所 2012年第44号<速報>東日本大震災に関連した破傷風 (1)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/tetanis-m/tetanis-idwrs/2937-idwrs-1244.html

国立感染症研究所 2012年第45号<速報>東日本大震災に関連した破傷風 (2)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/tetanis-m/tetanis-idwrs/2949-idwrs-1245.html