高層マンションは「高層難民化してしまう可能性がある」という一面がありましたが、東日本大震災の津波では個人宅と比較して強い対抗力を持ちました。

岩手・福島県では津波の高さが高いエリアで15~20m。最大は福島県富岡町21.1m。21.1mといえばマンションなら6~7階の天井付近まで達するほど。つまり、それ以下の建物であれば南三陸町の防災対策庁舎のように鉄骨だけのようなレベルの被害を受ける可能性がでてしまいます。

東日本大震災で確認された津波の高さ 福島県富岡町21.1m
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4363b.html

マンションのような物件でも津波の被害をうけて地盤に打ち込んだ杭をへし折って横倒しなった建物もありましたが、「雇用促進住宅陸前高田第二宿舎」のように10mオーバーの津波に耐えたとされる事例もありました。10mオーバーの津波の被害リスクまで想定するのであれば、自身の住まいの耐震性などを高めるだけではカバーできないので

(A):高層階へ移行、一定の高さまでの津波をしのぐ
(B):個人宅から高層マンションや高台などへ素速く避難できる立地
(C):最初から内陸部に住むことで津波の到達・被害を軽減する

といった根本的な対策を考えなければならないかもしれません。なお、内陸部でも津波が押し寄せ続けて地上から遥かに高い標高でも津波が到達する「遡上(そじょう)」は起きるので、到達するリスクはある程度残ります。

高層マンションでは高層難民化の対策を考えなければなりませんが、まだこちらは物資の備蓄や、防災関連施設の充実で被害を軽減が可能です(ただし居住面積が狭まったり、施設投資で入居へのコストに跳ね返ってくるので、津波にも意識したマンションがリリースされるかは分かりません)。

高台は立地に左右されますが、高台がない平野部であれば巨大な商業ビルなどが非常時に開放する段取りが別途必要になるでしょう(自治体レベルの交渉)。